増築の現場から~鉄筋の大切さ


皆様こんにちは。リフォーム専門館エビザワ商店奈良の海老澤です。

現在手掛けている増築現場からです。

以前、マンションのコンクリートの中の鉄筋が細い、数が少ない、といったいわゆる耐震偽装問題があったことを覚えていらっしゃる方も多いはず。

あの時、「耐震に鉄筋が何の関係があるの?」とお思いになられた方も多いでしょう。

実はコンクリートは、押し潰す方向の力にはめっぽう強く耐えますが、逆に、引きちぎる方向の力には、からっきし弱いという性質があります。

これを補うのが、引きちぎりに強い鉄筋の役目で、適切な鉄筋の配置によって初めてコンクリート(いわゆる鉄筋コンクリート)は両方向に強い素材となります。



同様に一般の戸建て住宅においても、コンクリート基礎の中の鉄筋はとても重要なもの。基礎はその場所によって、押しつぶし方向に力がかかる箇所と、引きちぎり方向に力がかかる箇所が存在します。なのでどちらの方向にも強くなるような基礎作りをしなくてはなりません。

そこで当店では標準より一回り大きな鉄筋を使用しています。

主筋と呼ばれる横方向の鉄筋にはD16(直径16ミリ。一般には13ミリが多い)を用い、縦方向にはD13(一般には10ミリが多い)を用いています。

数字にすればわずか3ミリの違いですが、その断面積は1.5倍以上となります。

また鉄筋の数も多く、20㎝または30㎝間隔が一般的なところを、この現場では15㎝間隔で鉄筋を入れています。
30㎝間隔で建てられる家の2倍の本数があることになります。

お客様に喜んでいただけるよう引き続きしっかり進めて行きたいと思います。







2020年10月23日