また外壁塗装はじまります!③

足場ができたら次は洗浄に入ります。
写真は高圧洗浄機を用いて屋根を洗っているところですが、これが済めば壁も洗っていきます。積年の汚れをできるだけ落としてから、新しく塗装をしていく、という行程で進めます。




洗浄のあと、下塗りをし、それが乾いたら中塗り・・・ではなく、中塗りの前、瓦の重なり部分に「隙間もうけ部材」をわざわざ設置します。
こういう平版瓦材の場合は、瓦と瓦の重なり部分を新しい塗膜で塞いでしまわないようにしなければなりません。上下の瓦の縁(えん)を切る必要があります。

「どうして隙間をあけるの???」
と思われるでしょうが、このような屋根(スレート瓦)の重なり部分(ふち部分)は、そのままでは塗料が入り込んで隙間を塞いでしまいやすいのです。

そこに小さな穴でも生じると、毛細管現象によって雨水は吸い込まれるように逆流して瓦の中に入り込みます。
その雨が今度は外へ抜け出そうとしても、、、、隙間がほぼ塗膜で塞がれてしっていますから、うまく抜けられず、逃げ道のない雨はやがて室内へと向かうことになる、、、つまり雨漏りの原因となってしまうことがあるからです。

それを防止するため、以前はナイフなどで、瓦の端部を塞いだ塗膜に切れ目を入れ、通水性(排水性)を確保していたのですが、最近はそれよりも樹脂製の部材を使って隙間を設けることが多くなっています。

また、総合的な建築的見地から言えばそもそも瓦の下には、強風大雨時などは特に、雨は潜り込んでしまうものというのは折り込み済みで、潜り込んだ雨は瓦の下に敷設されている別の部材で防ぐように設計されています。

瓦の隙間を無くしてしまえば、瓦の下に潜り込んでしまった雨の排水ができなくなります。適切に隙間を設けて屋外への排水経路を確保してやること。
これ、とても重要です。

もし、このような瓦のおうちで塗装見積もりを業者からお取りになる場合は、このように屋根塗装の塗膜の縁を切る作業がきっちりと盛り込まれているか、しっかりとご確認ください。

 

 

2020年05月25日